「ひばりくん、ぼくをたべてくれますか」
「いいよ、ぼくはきみをあいしてるからね」
彼がお願いを快く承諾してくれたのは、ほんの少し前のこと。
今、彼は僕の腕をバリバリ、ムシャムシャと何ともグロテスクな音を立てながら食しています。
幻覚で痛覚を麻痺させているので、痛みはありません。
喩え痛みがあったとしても、彼に食べてもらえるのなら僕は我慢したでしょう。
彼が一旦咬むのをやめ、一口大の僕の肉を頬張り咀嚼し嚥下した時、不思議な高揚感に心が満たされました。
「おいしいですか?」
「うん、おいしいよ。むくろのだからね」
こうしている間にも、僕の肉は、僕の身体は、彼の胃に運ばれていきます。
嗚呼!僕たちは一つになるのです!
最早これ以上の幸せなど、何処にもありません!
雲雀くんが僕を食べてくれれば、僕は彼以外の他の誰にも殺されやしないし、僕は永遠に彼と一緒に居られるのです!
「クフフフ、クハハハハハハ!」
嗚呼、僕は狂いながら、彼の中へと吸収されていく!
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